くじびきドローイングの世界
くじびきドローイング(くじドロ)は、ことばと絵のリレーで社会とアートを柔らかくつなぐお絵かきのワークショップです。
くじで引いたことばをお題に絵を描き、自分もまた誰かのためにくじのことばを残すというシンプルなルールで成り立っています。
まずはくじの運命に身を委ねる「わくわく」から始まり、次に、ことばを絵にすることを楽しみます。
不思議なことに参加者は、くじのことばに出会った瞬間、それがどんなに無茶ぶりのものであっても、自分でも気づかなかった創造の世界を広げ、描けないと言いながら絵を描き上げます。
そして、くじの言葉を残すときは、詩でも日常でもない特別な言葉を思いついたりします。
くじドロの作品たちを見ていると人の想像力が無限であることに気づかされます。
どの絵を見ても自分だったらこのお題にこの絵は描けないなと思い、誰もが一人一人違う世界を持っていることに気づいて暖かい気持ちになります。
自由な言語世界に遊びながらお絵かきを楽しむくじびきドローイングは、老若男女さまざまな人たちにアートの門戸を広げています。
参加者は、ワークショップの中で自分にはない何かを見つけあいながら、人とつながり、土地と土地をも結んできました。
2021年6月 乾 久子
くじびきドローイングのうた
ルール
くじびきドローイングのルールはとてもシンプルです。
- くじを引いてね。中のことばを絵に描こう。
まずはくじをひいてそのお題を絵にします。ムチャぶりお題がだいたい出て来ます。 - ことばを打ってもらって、絵に貼って、壁に貼りだそう。
絵を描いたら、テプラと言う印字文具でことばのテープを作って作品に貼って完成。 - くじを作ってね。誰かがそのことばを絵にしてくれるよ。
今度は自分でお題を作ってくじの箱に入れます。
すると誰かがそのお題を絵にしてくれます。
子ども会、部活動、ワークショップなどで『くじびきドローイング』をされる時は、乾 久子までひとことご連絡ください。
スタッフ紹介
乾 久子
1958年静岡県生まれ
静岡大学教育学部美術専攻卒
東京学芸大学大学院修士課程教育学研究科(造形芸術学教室)修了
1990年代後半より本格的な作家活動を開始。国内外での個展グループ展多数。心身から生まれる線描(ドローイング)が主たる制作だが、コンセプチュアルな作品も多く手がけている。
2008年くじびきドローイングを発案、遠州横須賀街道ちっちゃな文化展でワークショップを行う。若いクリエーターたちとともに、以後さまざまな場所でくじびきドローイングを主宰、展開して来た。